小確幸



梅田望夫さんとまつもとゆきひろさんの対談で、梅田さんが、「小確幸」という言葉を使って表現している箇所があります。インターネットで検索してみると、「小確幸」という言葉を取り入れて使っている人もけっこういらっしゃるようなので、ちょっと驚きです、

ソフトウエアをみんなで開発するというのと同じように,違うタイプのものづくりであったり,あるいは作らなくても,たまり場みたいなコミュニティ,師と弟子が出会う学校のような場所だとか,小さくても確実な幸福感が得られるような場所が,よりよく生きたいと思っている人たちの数だけ,ネットの上にできたらいいなと。「小確幸」(小さくても確実な幸せ)っていうのは村上春樹さんの言葉なんだけど,僕はそんなことが実現できるネット上の世界を夢想します。



小確幸」という言葉は一般では使われているわけではなく、夫婦で話をするときに、「これは小確幸だね。」といって話したりするときに使ったりする程度でしたが、梅田さんが「小確幸」という言葉を堂々と使っていらっしゃっていいな、と思いました。


村上春樹さんの小説やエッセイを読んで、励まされたり、いいなと思ったり、ときには大きな力を与えてもらったこともあります。しかし、中にはあまり好きではないという人もいるようで、夫とレストランで「ねじまき鳥クロニクル」について話をしていたら、見ず知らずの男性が野次ってきて怖い思いをしたことがあり、必要以上に周りを気にしてしまったりしてしまったりしていたようでした。


 私の小確幸は、朝起きて出来たての香りのよいコーヒーを夫婦で味わって飲むことです。今日も一日がんばろうと、さわやかな気持ちになります。それから、一日頑張ったら、夜はおいしいお肉を焼いて、新鮮な野菜を添えて二人で味わうことです。朝起きて、ベランダで育てている野菜が元気にしていると、うれしいです。けっこう探すとたくさんあります。


 それから、小確幸が広がったときもうれしいです。夫の実家で、サツキやツツジサザンカを植えて、その花が毎年咲くようになりました。砂地なので、庭木は向かないから駄目だろうと当初は思っていましたが、毎年花が咲くようになって、その楽しみを4人で分かち合えるようになってきたことです。初めは自分だけで楽しんでいた「小確幸」がつながって、その楽しみを共有できるようになることも「小確幸」だな、と思いました。


小確幸」という言葉を広めるというわけではないのですが、小さいけれど確かな幸せを大事にして、幸せの輪が広がっていくといいな、と思います。