Burdigalaのモンブランでバレンタインデーのお祝い


 二人で一緒においしいモンブランを食べてバレンタインデーのささやかなお祝い。昔はGodivaのチョコレートにこだわって、二人で贈りあったときもあって、ちょっとなつかしい。そのときは、チョコレートの内容も充実していて、バレンタインのシーズンは特別だからとお店の方でも気合いが入っていて、いつもとは違う限定仕様のすてきな箱で、なかのお菓子も生チョコがはいっているスポンジ入りのトリュフというふうに満足のいくお菓子だったのだ。もうすっかり大人になったせいか、渋谷の混雑のなかに割り込んで行って、たくさんのメーカーのチョコレート販売の店員さんが大声で叫ぶなかチョコレートを買いに行く気にはなれなくなってしまった。Godivaもすっかり派手になってしまって、表参道の駅に派手な広告をたくさん載せているのをみると、特別な気持ちをもってひいきにして買っていた気持ちがすっかり失せてしまったのもある。チョコレートの外見は派手だけれど、ちょっぴりしかチョコが入っていなくて、なんだかのせられているような気分で、いつしかチョコレートを贈り合うのをやめてしまっていたのだ…
 そんなちょっと苦い思い出と、初々しい頃の特別な思い出の入り交じる大人のバレンタインデーだけれど、今年はちょっと特別にBurdigalaのモンブランを二人でひっそりと食べたのでした。栗のクリームで包まれた内側には生クリームと栗のクリームとスポンジの3層がかくされている。リキュールの香りが都会的で粋な印象がする。フォークをざくっといれると、チョコレートのビスケットをかためたような土台がついて、これもけっこう美味しい。
 広尾の駅の後ろ側にこじんまりとたたずむかわいいお店で買った、ちょっと特別なモンブランでバレンタインデーをお祝いするのもいいかもしれない。お店の数がたくさんある訳ではないし、ならべてあるお菓子も少量しか売られていないし、モンブランもいつもおいてある訳ではないのかもしれない。でも今日は二人のために2つ残っていて、待っていてくれたよう。あなたの家の近くにお気に入りのお店があったら、ちょっと素敵な洋菓子で、ささやかにバレンタインデーをお祝いするのもいいかもしれません。